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渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

居酒屋の惨劇

行きつけの居酒屋であまりに政治談義に熱くなるものだから、とうとう出入り禁止を言い渡された渡辺電機(株)さん。さすがに元気をなくし、夕暮れ時になると猫背でトボトボ歩き、居酒屋が開店する時間になると、買い物かごを下げたまま、恨めしげにじっと通い慣れたのれんを見やっていた。事件が発生した。常連客でにぎわう居酒屋からの悲鳴と助けを求める声に応じて駆けつけた警官隊が見たものは、と、ここまで書けば自然にオチは思い浮かぶのが常だが、今日はダメだな。ま、コミック乱の9月号でも読みながら、ゆっくりせんずりでもコイて寝てちょうだい。アッ誰だおまえ!警察?ここは警察じゃないよー?

コミック乱 2016年9月号 [雑誌]

コミック乱 2016年9月号 [雑誌]

  • 作者: さいとう・たかを,八月薫,ほりのぶゆき,松本次郎,高枝景水,とみ新蔵,にわのまこと,たみ,高浜寛,大島やすいち,土山しげる,宮川輝,渡辺電機(株),細雪純,じゃんぐる堂,みなもと太郎
  • 出版社/メーカー: リイド社
  • 発売日: 2016/07/27
  • メディア: Kindle版
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Black Book

コロッケがおれの物真似をして億単位の金を儲けていると知って、ぶっといシノギの香りがしやがるぜ!と、舎弟のピグモンを連れてさっそくコロッケの事務所にカチ込んだんだけど、芸能界の人ってなんかヤクザみたいっつうか、いろいろ怖い人との修羅場もくぐってるから、迫力にビビっちゃってもう何言われてもハイ!ハイ!って…。でも最後に本人が出てきて一緒に写真撮ってもらって、やっぱ行ってよかったぁ。コロッケさんマジいい人。ピグモン?って怪獣の?ハアー?何いってんのアンタ。人の話ちゃんと聞いてんのかよ…まあいいや。それよりペギー・リーの新譜聴いたかい?スゴかったろ!あれ、誰もいねえ。何もねえ。おーい。おおーーい。

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おれはヴィーナス

お嬢ちゃんお嬢ちゃん、おじさんとポケモンゴーごっこしよう。おじさんのポケモンにこのボールをぶつけてごらんハァハァ、と言って近づいてきたのが、アフロのヅラとマスクで変装こそしていたが、明らかに横綱白鵬だったのにはビックリした。おいおい幼女じゃねえよ、おれだよおれ。だが白鵬はおれの言葉が聞こえないのか、そーらおじさんのポケモンだーと言って、ズボンのチャックをおろした。そこにあるはずの陰茎は無く、白鵬の股間には極彩色のランプが明滅する受信機が取り付けられていた。金星人か!金星からの電波に操られ、白鵬は地響きを立てて海の方へ向かった。おれは幼女の格好を見咎められてパトカーに乗せられ、その後見た者はいない。

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友情の土俵入り

白鵬関、優勝おめでとう!「おれじゃねえし」ムッとしておれを睨みつけた横綱は、すぐに目をそらし、ぼそぼそと今場所の体調が悪かったことやメディアの攻撃でストレスが溜まっていたことを挙げて言い訳を始めた。ドルジみたいになりたいのか。おれの言葉にぐっと詰まった横綱は、みるみる目に涙をため、顔をくしゃくしゃにした。横綱、また頑張ろうよ。悪いとこ治してさ、稽古あるのみだ。軽くハグしてポンポンと背中を叩いてやると、ようやく笑みがこぼれる。じゃあ横綱、いつものやつやろうぜ。友情の…な。今日は横綱が言いなよ。白鵬は、へへっと照れくさそうに笑って鼻をこすり、叫んだ。「バーローーーーム!!」互いの腕がガッチリと噛み合い、閃光を放ちバロム1に変身したおれたちは、夜の両国の街へ飛び出していった。

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大四喜十枚爆弾

この野郎、おれぁ上州虎だぞ!とイキりながら、ドサ健に土砂降りの外へ連れて行かれた渡辺電機(株)さんは、それきり戻ってきませんでした。死んだのでしょうか。いいえ、そうではありません。ドサ健に怒られて泣きながら家に帰った渡辺電機(株)さんは、心を入れ替えて勉学と修行に励み徳を積み、いつしか政治の道を志すようになりました。縁あって竹下登先生の書生となり、一から政治のイロハを叩きこまれ、このたび先生の地盤を引き継いで衆院議員選挙に立候補する運びとなりました。どうぞご支援のほど、よろしくお願い致します。

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オアシス解散報道に関しまして

一杯飲んで仲直りしようや!酒酌み交わせば恨みっこなし、ヤなこたぁ全部忘れようぜ、そんでまた仲良し兄弟だ。な!そう言って焼酎をガンガン飲ませて酔い潰した兄ノエルを運び出し、苗場プリンスホテル下の浅見川の濁流に叩き込んだリアム・ギャラガーは、高笑いをして踵を返し、ホテルへ戻った。これでバンドはおれのものだ。明日のステージで、兄貴の失踪と脱退を発表することになるだろう…。だが翌日、バンドのミーティングに現れた兄ノエルは、2人に増えていた。

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明智光秀の野望

原稿も一息ついて、新大久保のなじみのコリアン居酒屋で軽く打ち上げ。いつものチゲ鍋とマッコリでホッコリしていると「デンキサン、これサービスだよ」笑顔のオモニが、大皿いっぱいに盛られたニホンザルの生首を出してくれた。「マダ生きてるヨー」キィキィやかましいサルの頭をかじりながら、いっときの平和を噛みしめる。ふと気配に気づいて見上げると、天井の梁に蜘蛛のように張り付いた忍者が、じっとおれが声をかけるのを待っている。「申せ」「信長公は本能寺に入られました。殿のお見立て通りにございます」時は来た。オモニ、お勘定。え、こんな安くていいの?いやいやいや悪いよ!そうかありがと、ごちそうさま。また来るよ!店を出ると、すでに馬が用意されていた。目指すは本能寺。馬はおれのムチに応え、一声鋭くいなないて、夜の闇の中へ駈け出した。

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