渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

2015-10-01から1ヶ月間の記事一覧

宇宙英雄物語

イキナリの寒さで猛烈に眠いですが、部屋中を埋め尽くすバラの造花を一週間で納品しないと、また横綱がおれを殺しに来ます。そう、宮城野部屋の財政はおれの内職による収入によるところが大半を占めているのです。あんな大男集団のチャンコ代、力士の給料だ…

男同士の全裸まんが道

初めてリイド社に持ち込んだのは平成元年の晩秋でしたか、中野の大久保通りにある、今さいとうたかをプロがある建物にリイド社も入ってました。モノスゴく熱心な編集さんに熱いアドバイスを長々といただき、また別のを描いてもってきますと言うと、いやウチ…

あこがれの北新地

10年ぶりに新地の店を任されて、さすがに緊張緊張の日々だが、昔と変わらぬキタの人々の温かい心根に触れて、なんとかやっていけそうである。まだママと呼ばれるとなんとも照れくさいものがあるが、徐々に昔のペースを取り戻しつつ、やって行きたい。今日は…

いいからおまえ誰だ

電機さんはいま原稿でいっぱいいっぱいなので、今日は私、白鵬が代筆しています。横綱とはいえ、全然仕事がなくて困っています。絶賛お仕事募集中でーす(^3^)!

今月のコミック乱に載りました

「ブタの睾丸くり抜くように♪」気持ちよさそうに新曲「愛の床屋」を歌う唐十郎先生だったが、おれはこの曲が放送禁止の措置が取られたことを、たった今知らされたばかりだった。残念ながらこの部分は放映できなくなってしまったことを、先生にお伝えしなけれ…

ダイヤルMを廻せ!

朝から晩まで脳を絞っているので、ウソも思いつきません。そう、おれの部屋は振り込め詐欺の司令塔。日がな架空名義のケータイで見知らぬお年寄りにかたっぱしから電話しては、息子のふりをして金を無心するはずが、いつしか身の上話に耳を傾け、戦後昭和の…

ラストタンゴ・イン・パリ

ミッテラン元フランス大統領が描き遺した大量のエロ漫画が発見されたので、作品としての価値その他の鑑定をしてほしいとの依頼を受け、諸々の仕事の〆切を前倒しにして日程を調整、週末のとんぼ返り行程でパリに飛んだ。ドゴール空港でおれを出迎えたフラン…

フルチン重戦車軍団

「ああっ、おいらにはもう何がなんだか判らない!」これが、本当にあのカムイなのであろうか。「よーし、おいらに近づく奴は皆殺しだ!」そう言って、通りかかった何の罪もない旅人や商人を、疑心暗鬼に駆られ次々と殺戮していく内に、カムイはいつしか人間…

SNSのチカラで政治を変えよう!

安倍総理が囲み取材に対して答えている言葉の一言一句が、すべておれのツイートをそのまま丸パクリしていることに気付いたのは、先週のことである。それ以来、欠かさずニュース番組をチェックした結果、総理の発言の全てが、おれのツイートだけで構成されて…

うっかり(株)兵衛

てっきりお銀さんが入っているものと思ってワクワクしながら覗いた露天風呂だが、なんと入っていたのはご老公であった。ガッカリしつつも、アレ角さん助さんはどこに?と見回したが、ニホンザルの群れが遠巻きにご老公の裸を見守るばかりで、二人の姿は影も…

河童サロン詐欺の顛末

戸隠高原でからあげの屋台で大もうけしていた頃の話。大量の廃油をドラム缶に詰めてダンプで不法投棄しようとしたら、カッパに襲われて沼に引きずり込まれ、尻子玉をどうのこうのと押し問答になったが、持ち前のディベートスキルでぐうの音も出ないほどに言…

渡辺雀鬼(株)

サマで渡世を張ってきたおれだが、ヤクザ相手のイカサマ麻雀の代償が、夜の雪山で生き埋めにされあの世行きとは、思った以上にハードコアだった。首だけ地上に出して、この世に別れを告げる暇を与えてくれたのはせめてもの情けなのか、未練がましく悪あがき…

十六代将軍徳川家株

「ねえ旦那〜、いつまでも食えねえマンガにしがみついてないでさあ、なんかでっかい花火上げようよぉ」甘えた声でしつこく食い下がるドテラ姿の火野正平だったが、おれはこの長屋住まいで好きなマンガをこつこつ描く素浪人の暮らしが、性に合っているのだ。…

黄色い涙

取り巻きの若手漫画家を集めた週1の飲み会(ワリカン)で新作の構想をちょっとだけ披露した。「主人公は海底から地上を侵略に来たイカ族の女の子でよ、セリフの語尾に『ゲソ』ってつくの、新しくね?」なぜか静まり返る若手に、わかってねえなボケどもがと…

恐竜戦車

朝起きたら下半身がカエルに飲み込まれていて、ちょっとどうしたものか途方に暮れたのだが、今さら引っ張りだしたところで下半身はもう消化されてるだろうし、もうこのままでいいやということになり、今ではカエルと一体化して、食事や事務的な作業はおれ、…

待つ女

テレクラでゲットした女との待ち合わせ場所をハチ公前にしたのはもしかして失敗だったかしらん、と不安を抱きつつ行ってみたら、身長145cm体重180kgの女なんて交差点の向かい側からでもひと目で分かるのでした。俺を目ざとく見つけるなりゲハーッと奇声を発…

我が戦後いまだ終はらず

終戦時に上海から引き揚げる際、泣く泣く現地の一家に預けてきたたった一人の弟が、生きて我が国に還ってきた。70年ぶりの再会、何と言葉をかけたものか。日本語は通じるのか。当時まだ幼かった彼は、私を覚えてくれているのだろうか。不安と感激をないまぜ…

おとうと

「じ、じゃああの野郎、ずっとおれを待って…」「そうだ。あいつはたった一度の恩を忘れずに、お前が島から帰ってくるのをずっと待っていたんだ。それを己のちっぽけな欲のために、お前はたった一人の大切な弟分を、殺めてしまったのだ」がっくりとうなだれた…

殺るか殺られるか

ダイヤルQ2がもうかるという話を聞いて、さっそく大久保の職安の並びにあるNTTに出向いたが、もうそんなサービスはやっていないという。てめえおれが一声かけりゃ、この街の同胞5千人が黙っちゃいねえぞ!そう凄んでみせると「やってみろよ田舎者」職員は無…

ねるとん方式でおまえを殺す

学祭つったらフィーリングカップルだろうが!素人の分際でなッにッがッすべらない話だぁ?近頃の若けえもンはよう!!そう吐き捨てて手洟を飛ばし、遠巻きにざわつく学生たちを威嚇しながらフラフラと明大和泉校舎キャンパス内をうろつく、薄汚れた中年男。…

怒りの日

「電機ね、今月はずっとおうちにこもって絵を描いてたのね」マイクを持ったまま一旦沈黙、甘えるように目を瞬いてオーディエンスを見回し「でも、おかげでとっても素敵なマンガが出来たの。みんな、読んでほしいな」激しいブーイングと関西弁の罵倒、飛び交…

お前タクアンも食ったことねえのか

絵で表現できるかできないか考えずにホイホイとコンテを切って、編集さんからゴーをもらってから描けなくて泣いたりしたことが今まで2億回ほどあるのだが、最近になって、そういう場合は資料を見て参考にすれば良いと教えてくれる人がいて、目からうろこが…

青春の浅草国際通り

結局、銀シャリに加入の件は正式にお断りしました。鰻さんの代わりは私には荷が重いですし、まだまだ描きたいマンガもあるのです。メディアにも色々かかれてここ数日、身辺も騒がしかったですが、まあこれで落ち着くでしょう。もうやめてくださいね、電波で…

ボガンボス

実家あるあるー!!風呂に入っているとまっしぐらに飛んできて入水自殺するガガンボ!そう絶叫しながら、かつて実家のあった土地に建つコンビニの駐車場で、深夜ひとり号泣する中年男。明かりに群がるガガンボを全身にまとい、とうさんかあさん、ごめんなさ…

恋は何色ナメクジ色

天気も良いのでたまにはひなたぼっこしながらお昼をいただきましょうと、コンビニで肉パンとバナナ、ガキ水などを購入して桃井原っぱ公園へ。何やらザワついているので何ごとかと見れば、公園の広大な芝生の真ん中で、全裸の男が何やら喚いては、紙を破いて…

キレたら、止まらない。

ついに電子レンジのトビラが開きにくくなってきたので、完全に破壊される運命の日が近づいている。もう美味しい冷凍パスタ(148円)も食えなくなるのか…。すぐ壊れる安物を買うなという話だが、今の部屋は仮住まいのつもりで気付いたら6年もいるので、仮の…

ノムさん、こっちへおいでよ

いちろう選手が40歳過ぎて大リーグでピッチャーとして普通に仕事してしまったので、あのオールスターで代打高津を送ってお祭りに水を差した野村監督の判断は、案外正しかったのかもしれません。マンガみたいな超人の活躍は面白いですが、現場で選手全員のメ…

秘密倶楽部ヴァニラアイス

おじさん、朝から晩までまんが描いてるよ。え、じゃあ晩から朝までは?ははは、おじさんだって寝ないと死んじゃうからね。え、いやだから寝てるんだよ。他にもあるはず?なんのことかわかんないなあ。おじさんを困らせないでおくれよ。便所の窓?いや、知ら…

ウルトラ小泉は無敵よ!

なあおとうちゃんファミコン買うて。あかんあかん。あんなもん亡国の遊戯や、ピコピコなんかで遊んどったらロクな人間ならへんど。せやかておとうちゃん、ファミコンせえへんのに貧乏やし漫画もおもろないねん。なんやとこのガキ、おとうちゃんに口答えす、…

画業三十年を振り返って

人斬りと恐れられ京の街に名を知られたこのおれが勝海舟先生の護衛を申しつかるのだから、妙なことになったものだ。しかもこの世界では、なんと勝海舟はツインテールの可愛い女の子!などというワケはなく、おれが人斬りなワケもなく、ブログに嘘ばっかり書…