コミケでお越しいただいた皆様、どうもありがとうございました。昼過ぎくらいまでパニックとしか言いようのない大混雑でしたが、そんな中をわざわざありがとうございます。みなもと太郎先生、永野のりこ先生、足立淳先生、コア助先生、仁人先生、A-10先生、N…

うそつきも、コミケの前日には早寝するのだ。では、会場でお会いしましょう。そう言って、当然寝るはずもなく、インベーダーゲームをやったりギルガメッシュナイトを観たり棟方志功のオールナイトニッポンを聴いたりアルキ麺デスをむさぼり食ったりブルマァ…

てめぇなんだそのケツに物が挟まったような言い方。そう言って顔を近づけて威嚇する横綱のケツを見たら、巨大なカブトガニの殻が、浴衣の布地を切り裂いて深々と尻の割れ目に刺さっていた。ケツに物はさんでんの自分やないけ！と、頭をはたくと、横綱は漫才…

有馬記念で大穴を当てたと吹聴していた渡辺電機(株)さんが、おおかた吉原ソープに繰り出すため鶯谷駅に現れるだろうと張っていたら案の定、浴衣姿の横綱と連れ立って改札から現れ、ロータリーで客待ちしていたタクシーに乗り込もうとするところを、無事取り…

「魔が差した」のでなく「もともとそういう人だった」ということなので、もう表舞台への復帰は難しいのだろうなあ。大量に盗んでしかもゴミ袋につっこんでいたというのは、コレクターというよりはあれだ、消費的な使用法か。それともおれに何か伝えようとし…

おいあにき、ユーチューバーってなんだ？無学なおれの問いに、あにきが答えられなかったことはない、そりゃおめえ、ブタだ。ブタぁ？そうさ、ユー、チュー、バーの子豚の３兄弟さ。いばり屋のユー、のんびり屋のチュー、そしてがんばり屋のバー。そおかあ、…

十数年ぶりにセガマークⅢ版トルネコの大冒険を引っ張りだしたら、まだセーブデータが残っていた。武器のチンポはメッキもかけてLV99、盾のキンタマも同じくLV99、最強である。壁を悪魔のハンマーで破壊して隠れ武器屋を訪れ、店主を手籠めにして惨殺した。店…

おまんがのおげんこうのおしめきりなのだが、音楽を流すと気が付くと寝ているので、ユーチュウブとかいうホームページに載っている深夜放送の録音テープをずっと聴いています。これはユーチュウブ社のパソコンでテープを再生した音が自動的にインターネット…

劇場版実写「うる星やつら」のラム役のオファーを受けるべきかどうか、決めかねていたのだが、銀座のしゃぶしゃぶ屋で白鵬のアドバイスを受け、腹は決まった。銀幕で顔が知られれば、生き別れの母が名乗り出るかもしれないと横綱は言った。おれに生き別れの…

おしゃれだからフランス人に違いない！と思ってサインをもらおうとしたら、怪訝な顔をされたので、おれのださいファッションがフランス人の機嫌を損ねたのだろう。それとも東洋のイエローモンキーなんかに話しかけられたのが不満かよ！しね白人野郎！と金属…

祖父の戦争体験を聞かせてもらうために、父方の本家のある新潟へ。中国で終戦を迎え、死ぬ思いをして3年の時間をかけて日本まで帰り着いた祖父が、墓まで持っていくつもりで胸に仕舞い込んでいた戦地での悪事の数々を、石抱きや生爪剥がし等の苛烈な拷問で、…

あんドーナツを初めて目にした時の驚きと興奮は、大好きなアンパンとドーナツの合体ということで、いうなれば長嶋と大鵬が合体したような、ビートルズとストーンズが合体したような、手塚治虫と赤塚不二夫が合体したような、パルプフィクションと男はつらい…

草野球で非凡な才能を見せる小学生を、偶然通りかかった王や長嶋が見出す設定のマンガは数限りなく、だがよく考えれば世界の王やミスタージャイアンツがそんなヒマなワケもなく、それどころかハナから野球など仕事と割り切り、オフの日にはマンガ古書店を回…

久しぶりに吉祥寺に出たら、大都会の人混みに慣れてなくてドカドカぶつかられた。人と人のわずかなすき間に次々と高速で突っ込んでくるステルス通行人に「なにこのひと」みたいな視線を浴びせられ、おれ特有の紫色の粘液を背びれから放出して、ことごとく殺…

冬コミ新刊の印刷はもう上がっているのだが、第21話のトビラに第30話と書いてある致命的な誤植を発見して絶叫したところである。この印刷屋さん、ちょっとでもおかしいところは必ずメールか電話で確認してくれたのだが、今年に入って体制が変わったのか、な…

京橋の立ち喰いうどん屋「浪花」が、今年のはじめに閉店していたことを、今ごろ知った。あそこの甘ったるいきつねは大好きで、地べたに座り込んで泣き崩れるオカマや、食っているドンブリをガン見してくるホームレスのババアなどを眺めながら喰うのは、大阪…

屁の浮力で飛行して太平洋横断というアイディアは、エコの観点からも環境省やメディアにも好意的に受け止められ、盛大な出発セレモニーを開いてもらったおれは、調布の飛行場から屁の推進力でフワリと宙に浮かび上がった。そのまま気流に乗って東京上空をゆ…

以前、どっかの画家が描いてネットで話題になった「ジョンレノンが今生きてたらこうなってた」想像図が、太ってもハゲてもいないストイックな顔つきの美しい老人で、アッ外人でもバカはバカなんだ！と、感慨深いものがあった。それから数年、おれもトルコ人…

チーフアシがドラえもんの絵コンテを描いている間、おれは秘書兼愛人の巨乳女と別室で汗を流す。絵コンテを完成させたチーフアシを直立不動で待たせてシャワーを浴び、女にバスタオルで体を拭かせながらコンテを流し読み、ひとこと「こんなのおれの漫画じゃ…

「では、私はキンタマを３つ持ってきたから、ひとつをハヤタにあげよう」そんな恩着せがましいゾフィーの物言いにイラッと来て、つい荒い口調で返してしまう。「足んねえじゃん」「え」「キンタマ、いっこじゃ足んねえだろ。なんなんだ３つって。どうせなら…

近所の紀文のカニカマ工場に、カットして余ったカニカマの切れ端を恵んでもらいに行く。ちょうど練り魚肉ペーストにカニ風味を加える作業中で、秘伝として門外不出だった中年男性の金玉のダシを取る現場を、たまたま覗いてしまった。それ以来、追われる身と…

目が覚めたらサンダーバードの兄弟のひとりになっていて、免許がないのでサンダーバード７号と呼ばれるママチャリで出動させられる設定だった。兄たちが華々しく出動する轟音やら熱風やら土埃に吹き飛ばされかける中、口でエンジン音を叫びながらママチャリ…

ありあとーっございやす！ありやとぉー、ございやすッ！脳天気な掛け声が、騒然と湧く満員の両国国技館に響いた。土俵上で横綱白鵬を豪快に投げ飛ばした渡辺電機(株)さんは、なおも何ごとか調子の良いセリフをまくしたてながら、行司の軍配にのった懸賞金の…

おうお前ら早稲田のガキどもがなめとったらあかんぞこらぁ！おれの怒声に完全にビビったのか、その若者たちは高田馬場駅前の広場で、笑顔を凍りつかせたまま固まっている。いくら漫画家からホームレスに落ちぶれたとはいえ、こんなヘラヘラ笑うガキどもから…

はんにゃ解散の話し合いで、長堀橋のルノワール。結論として、おれが脱退して今後はんにゃは２人組で活動を続けていくことになり、おれはおれで吉本を辞め、ピンで活動していくことで収まった。最初からおれを排除するための出来レースの匂いがプンプンして…

レースの間ずっと「やめてくれ〜」とうめき続けながら、馬券が亜空間に吸い込まれて行く様を堪能しました。欲をかいて逃げなかった松山と、欲をかいてズゴズゴ前に行った岩田が、レースを壊したのです。「ほな、あんたやったらどう乗るんですか」不満気に頬…

家さえ飛び出なければ、今ごろみんな揃って「おめでとう」が言えたのに、どこで道を間違えたのか。「ここや」確信に満ちた声に振り返ると、薄汚れたドカジャンを着てタイガースの帽子を被った初老のおっさんが、酒の匂いをぷんぷんさせて近づいてきた。「鶴…

わいは一生懸命やったんや、一生懸命…。せやけど、「ここはあんたら若いもんの来るとこやおまへんで」編集の兄ちゃんが、面と向かって言いよった。あこがれの北新地。そんなワケで、ヘルがもう少し続きます。いやまあ正直、一人こもって自分のマンガ描いてら…

大阪へ出てきてから１年。ドギツい大阪弁にもなれたけど、道頓堀のネオンサインには、今でも驚くばかり。しかも戎橋でナンパしてくる男は全員、眼球が無くて代わりに梵字の書かれた黒い玉が埋め込まれており、今日おれに声をかけてきた奴らの目玉の文字をつ…

過去に北海道の田舎道で野生のシカとリスとキツネを見たことがあるので、あとはサルとクマさえ見れば何かの達成感があるし、死ぬだろう。よくローカル線の途中の無人駅で降りて1駅か2駅歩くというのをやるのだが、やはり山の中の一本道とかは避けている。マ…