渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

フジ口ック三日目

Donavon Frankenreier
木陰でボンヤリと数曲。西海岸のおビーチで流れてそうな、渋めのサーフサウンド。一生知り合いになることもなさそうな顔立ちのお兄さん。きっと上手いのだろう…。
Codeine Velvet Club
スコットランド発。演歌っぽくベタついたパンクロック。これは面白かった。メロディは誰にでも書けそうなものですが、とにかく佇まいが良いし、聴き手の心をつかむツボを知っています。
Vampire Weekend
数年前のフランツに端を発した英国NWリヴァイヴァルも大概でしたが、今年のブルックリン白人バンドのラッシュもすごいですね。デザイン専門学校の学園祭かと思いました。全員一列に正座して、ジョン・フォガティにバット型ギターのグリップで頭をコンコンやられながら説教されるべき。
Boom Boom Satellites
最初の方だけ。B'zファッションの日本人が変な巻き舌英語を歌う、ゆるゆるのデジロック。びっくりした。
LCD Soundsystem
素晴しかった。これで活動停止はもったいないですなあ。All I Wantで客大爆発、通りすがりの上半身裸のクルクルパーも踊り狂っていました。みんなこういうNeu!リスペクトみたいな曲、1回は作るんですかね。
Sandii featuring SandiiBunbun and Earth Conscious
前半数曲。ハワイアンをベースに様々な音を取り入れた不思議なエスニック音楽と、フラダンスのショーをミックスした、予想外に面白い世界でした。最終日のこの時間このステージは、ちょっとハンデきつかったかも。
Ian Brown
最初と最後にローゼズの定番曲。あとはマイペースなオリジナル曲。ぶっとい音、メランコリックなメロディ、音痴な歌唱が夜空を彩る、幻想のダブ版ジャイアンリサイタル。ブンブンのユルさは許し難いが、このユルさはアリでしょう。
moe.
白熱のセッションが1曲あたり延々と20分以上。寝ました。カリスマ不在のジャムバンドは、こうなりがち。上手いし深みもコクもあるんだけど、シロートにはメリハリがないとつらいです。
Belle and Sebastian
曲間の長いMCと客いじりに、馴染めないものが…。昔ほどのハッタリの無い、フラットなネオアコ風ポップスになっていた。アルバム4枚持ってるのに、知ってる曲がなかったよ(・ω・)身も心も寒くなって、離脱。
Massive Attack
最後の曲だけ。あちこちでホメられてるように良かったけど、いかにも金持ってそうな音と風貌が憎いので、嫌いだ。超満員かと思ったらそうでもない、ていうかやや寂しい感じ。
Scissor Sisters
旬は過ぎたかと思ったら全然そんなことはなく、出し惜しみしなさすぎのプロのエンターテイメントで、雨のグリーン全体が大ディスコ大会に。もう、日本語MCが全然おざなりでなく、日本人かと思うくらいに流暢に長々としゃべる。芸人としての根性からして違うのでした。4年前に引き続き「どうせ一発屋」と呟いていた山崎も「こ、これはマッシヴアタックより…」と悔しそうに天を仰いでました。

初日に木道亭の客があふれて、ボードウォークが大渋滞を起こしてましたが、2日目以降は改善されたのでしょうか。「スタッフに猛然と抗議するおっさん」という図を、フジ口ックで初めて見ました。
フェスごはんを一切食わないというレジスタンスを決行したら、だいぶ出費が抑えられました。食べられる虫を捕まえるのに苦労しましたが。最後にLCDの人のDJも観たかったのですが、帰りのバスがなくなってしまうので断念。宿に戻ったら、一足先に東京に帰ったうんこ番長が、うんこを流し忘れていました。