女子高生の肉は不味い

おれの来世は1950年代半ばのテキサス州のガソリンスタンドに生まれるそうで、六人兄弟の三男だとか。親の仕事柄、紹介でトラッカーの仕事につき、週末に仲間と酌み交わす生ビールとプロレス中継を楽しみに生きる生粋のコンボイ野郎として、のんきな生涯を送るという。女房との初デートはZZ Topのコンサート。４人の子供に恵まれた。だが、都会へ出たまま連絡が途絶えた末娘を探しにニューヨークへやって来た彼を出迎えたのは、国籍も性別もバラバラの集団だった。「よう、待ってたよ閃ちゃん」彼らはそれぞれ「あらずみるい」「わたなべわたる」「ガイコツ北原」等々と名乗り、前世は同じポルノ雑誌に執筆する漫画家仲間だったという。「さあ、俺達の手でパンプキンを復刊するんだ！」断る選択肢は、最初から無かった。みんなで世界堂へ行き、ニッコーの日本字ペンと開明墨汁とマクソン原稿用紙とミスノンと、デリータートーンを買った。

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