渡辺電機(株)

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恋にノータッチ

Electronic System - Disco Machine
1977年といえば、まだYMOもNo1 in HeavenもSystems of Romanceも世に出ていない時代で、シンセサイザーのシーケンス機能は文字通り機械的な「自動ダンス機能」として認知されていた時代。(またはタンジェリンやシュルツェによる「お手軽瞑想マシン」。)これは翌年、デザイナーや詩人と組んでTELEXを結成することになるスタジオ屋のダン・ラクスマンが、ジョルジオ・モロダーの大もうけに触発されて作ったチャカポコ機械ディスコアルバムで、コレを聞けばTELEXにおける役割分担は非常に明快だったのだなと理解できる。ユニット名とアルバムタイトルだけでも十分だが、曲名もコスモス・トリップ、フライ・トゥ・マーズ、タイム・トリップなど、バカ丸出し。1ミリたりとも脳を使ってない宇宙ディスコ。音も、I Feel Loveからボーカルトラックだけ抜いてピョ〜ンとかの宇宙音を加えた程度のものを9曲並べただけ。知性ゼロ。本当にシンセ馬鹿だったのだな。それが幸いして90年代には、やはり1ミリも脳を必要としないヒーリング音楽のディープ・フォレストで大金持ちになるのだが。とにかく全部同じで、暑い6畳で座って聴くには少々シンドイが、人前で回す時の飛び道具としてはよいのでは。

Disco Machine

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