読売巨人軍にドラフト会議で指名していただいた時は本当にびっくりしたものだが、当時すでにマンガで身を立てて行く決意を固めていたおれは、熱心に通ってくれたスカウトさんの気持ちに応えることはできなかった。そのスカウトさんから本当に何十年ぶりかで頼りが届いて、なんでもお店を開いたとのこと。当時から、定年後は大好きな趣味の店を開いてのんびりやって行きたいと話しておられ、偶々おなじ趣味を持つおれとはずいぶんと話が弾んだものだ。懐かしくなり、さっそくハガキに書かれていた住所を訪れると、今は女性として生きるスカウトさんが、当時と寸分変わらぬ笑顔にはちきれんばかりの巨乳を揺らし、おれを迎えた。一定の間を置いて激しい嘔吐を繰り返しながら、思い出話に花が咲いた。
あれっ、こんなテクノポップだっけか。まさかのトニー・マンスフィールドの影が。
- アーティスト: 風見慎吾
- 出版社/メーカー: 株式会社フォーライフ ミュージックエンタテイメント
- 発売日: 2013/01/23
- メディア: CD
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