渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

SPERMおばさん

敢えて東京の文壇から離れて孤高を守っていた丸山健二も、しょっちゅう文壇の仲良しグループやパーティー人種を攻撃していたのは、やっぱり寂しかったというか、後ろ足で砂をかけ続けることで、関係を再確認したかったのだろうなー。でもあの情け容赦なく甘えを糾す文章は、日和りそうになった時に読むと勇気づけられます。

まだ見ぬ書き手へ (朝日文芸文庫)

まだ見ぬ書き手へ (朝日文芸文庫)

レビューでは、あまりのマッチョぶりから性差別的ですらある、女性の視点が皆無と非難轟々ですが、この人は常に自分自身に向けてしか書かない人で、本書も作家志望者へのメッセージの形を借りて、やっぱり自分に向けた檄文でしかないので、その批判は的外れ。