20歳くらいの頃に買って1回読んだっきり実家に死蔵していた内田百けん(門がまえに月)「サラサーテの盤」(六興書院版)を久しぶりに再読しましたが、しおりの挿み具合からして、おそらく巻末の「實説艸平記」は未読。漱石山房の先輩・森田草平の人柄と奇行の数々を綴った回想録だが、才能よりもバイタリティと自己顕示欲で名を成した人だったのだろうな。オレの周囲にも似たような人はいて、あんまりお近づきになりたくはない感じ。後半に出てくる、二人でオナホールを買いに行く話は、百鬼園先生には珍しいエロ話で面白かったです。
独身の男の使ふ道具なのださうで、使用簡便、快感無比、花柳病の危険が絶対にない衛生上理想的の逸品
というのを売っている「婬具屋」が、大正末期の都内に点在していたそうです。
- 作者: 内田百けん
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2003/03
- メディア: 文庫
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