やどりぎくん

元カーヴド・エアや元ソフトマシーンなどの（結成時は元ゴングも）プログレ界のベテランたちが、パンクのふりをして若者に取り入り大もうけしたのが、ポリス。似たような事を考えたのはもちろん他にもいて、元ジョンズ・チルドレンと元スパークスがパンクのふりをして大もうけを企んだのが、ラジオ・スターズ。その前はこの２人に元ナイスのギターも加わってグラムロックをやっていた。マネージャーがやはり元ジョンズ・チルドレンで、同じくかつて在籍したマーク・ボラン司会の番組に出演させてもらった映像をみると、いかにもインチキくさい妖しさがかっこいいです。

ベース兼作曲のマーティンは、ハンサムで曲も書けるベーシストとの自負を持ってスパークスに加入した。彼はロン・メールとともにレノン＝マッカートニーの関係を築けると本気で考えていたが、現実は単なる雇われベーシストで、曲を書いてもメール兄弟に鼻で笑われるだけだった。彼らの音楽ビジョンには、他の「ロックンローラー」が入り込む余地はなかったのだ。しかも自己主張の強さがメール兄弟に嫌われ、「お前のリッケンバッカー・ベースの音がダサいんだよ！」と無理矢理フェンダーを弾かされる等の苛めを受け、ついにはクビを言い渡された。その怨みが高じたのか、親の仇のようにドビンドビン唸るリッケンバッカーが、腹に心地いいです。そんで、このわりとスグ後にボランさんが車で死にました、たしか。

Holiday Album