「ブヨに気をつけろ！」と、大槻ケンヂがフジ口ックで吠えていたが、オレが今気をつけねばならない昆虫は、アリなのだった。部屋の中を縦横無尽に歩き回るアリの行列。先日などは床の上に仰向けに寝ていてどうも背中がカユいと思ったら、オレの背中の下をアリの行列が通過し、何匹かが背中の肉を味見していたのだった。いつかオレの味を覚えたこいつらに食い殺される、そう思って「アリの巣コロリ」を購入。２個ほど室内に仕掛けて、呵々大笑してフジ口ックに出かけた。３日後。帰ってきたオレを出迎えたのは、カラになったアリの巣コロリの容器に群がる、すっかり凶暴化したアリの大群だった。
