さらにバーホーベン作品を観続ける。だんだんパンチドランカーみたいになってきた。1977年作「女王陛下の戦士」。第二次大戦前後のオランダを舞台に、ナチスとレジスタンスの闘争の中で男の友情が運命に翻弄されていくおはなし。エロいの3本撮って評価が高まった所で、ケタ違いの予算を得て初めて挑む正攻法の歴史モノ。だが、登場人物全員アドレナリンの分泌が尋常でないのは毎度のことで、重厚で静謐な人間ドラマを期待すると悪酔い必至。二人出るヒロインはどっちも二股かけてるし(どっちも主役のルトガー・ハウアーが寝取る方)、なぜか随所で人間を踏みつけるシーンが目についた。それでも、げろやうんこは見せずに処理するあたり(出ることは出る)色々と下心はあったようで、その甲斐あって本作の成功で彼の名は世界に轟き、ハリウッド進出の足がかりとなるのだった。おめでたう。最新作「ブラックブック」と見比べると、出世前と出世後のスタンスの違いがわかって面白いですね。や、ベランダに人の気配がすると思ったらヒグマが!
- 出版社/メーカー: エスピーオー
- 発売日: 2007/01/26
- メディア: DVD
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