渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

火花

チンポでピラニア釣りにチャレンジ!深夜バラエティの企画で、こんな体当たりロケにも応じなければ食っていけないほど、困窮してしまった渡辺電機(株)さん。チンポはピラニアの強靭なアゴをもってしても噛み千切れないほどに太く強大で、むしろドクターフィッシュ効果で肩こりや頻尿、頚椎ヘルニア、腱鞘炎、胃炎、切れ痔、水虫などが快癒。ツヤッツヤの笑顔で成田空港に降り立ち、ハーイと報道陣に手を振ったところで、肛門から侵入していたアマゾンヤツメウナギに心臓を食い破られ、笑顔のまま仁王立ちで息を引き取ったという。

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Green Evil Devil

土星のスパイとして送り込まれた地球での暮らしにすっかり馴染んでしまって、本来の任務をともすれば忘れがちになる昨今ですが、このたびの参議院議員選挙の結果には本当にがっかりしました。地球はこのままで良いのか?そうした思いが募り、此度の立候補の運びとなりました。東京都民の暮らしを守り、この国が危険な方向に向かうのを何としても止めるため、粉骨砕身頑張る所存です。そう言って土星人の姿に戻り、ミドリ色の触手を振ってアピールした渡辺電機(株)さんだが、パニックに陥った群衆に追われ、機動隊の火炎放射で焼き殺され、ついに生きて再び土星の土を踏むことはなかった。

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太閤立志伝2016

渡辺電機(株)さんは、相変わらずマンガだけで生計を立てることは難しく、JR森ノ宮駅の改札前で秀吉のコスプレをして寸劇を演じ、観光客からおひねりをもらう日々であった。次第に自分が本物の木下藤吉郎であるという妄想に取り憑かれ、気に入ったOLをねねと呼んで追い回したり、通りすがりの老人の靴を奪って懐に入れて温めたりするので、とうとうパトカーに乗せてどこかへ連れて行かれた。以来消息は聞かれず、だれもが忘れ去った。数年後、豊富な語彙と軽快なトークでシーンに復帰した時、それが渡辺電機(株)さんであることに気付いた者は、ほとんどいなかった。その時彼は、古舘伊知郎と名乗っていたのである。

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三流劇画の世界

早朝マラソンを装って外出、線路沿いの自動販売機の前を二度、三度行き来して目星をつけ、人通りの無いのを見計らい、すばやく百円玉を投入してボタンを連打、無神経なブザーとゴトリと重いものが落ちる音。ダッシュで取り出した「劇画アイドル」(辰巳出版)をジャンパーの腹の中に隠し、全力疾走で自宅へ戻る。しゃくれ顎の女性キャラが全く魅力的でないあがた有為を巻頭に、1ミリも興味を掻き立てない駄エロ劇画が連なり、唯一魅力的な絵柄の飯田耕一郎はエロシーンが無く、あとは高信太郎と渡辺和博のヘタウマギャグ。登校前に号泣するおれを不審に思った父が、どうしたのか聞いてきたので、わけを話して本を見せた。その日から、40年に及ぶ長い長い座敷牢暮らしが始まった。全く外の世界を知らぬまま月日を重ねて初老を迎え、今日ようやく外出を許されたおれは、さっそく近所の中学校で投票を済ませ、その足で駅前に出てモスバーガーで昼メシがてらゲラに目を通し、特に問題がないことを編集さんにメール。ドンキで烏龍茶と豆乳を買って、家路についた。家は跡形もなく、敷地は何年も前から巨大なマンションの一部になっており、若い親子連れがあいさつを交わす風景の中、おれの姿も消えていた。そこにおれが存在した痕跡は、もう何もなかった。

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やつらはデンジャラス!

「包み込むよーほーにー♪」と歌って一躍ディーヴァの第一人者に踊り出た渡辺電機(株)さんであったが、その後はヒットに恵まれず、まんがの内職で細々と生計を立てていた。ある日、スーパーの見切り品惣菜の争奪戦で不正を働いたとして、事務所で厳しい説諭を食ったのを境に、政治に関心をもつようになり、毎朝JR荻窪駅前に立って演説をするようになった。その声は次第に枯れ、内容も支離滅裂になって行き、乞食同然の姿で衰弱して倒れている所を救急車で運ばれ、街から姿を消したという。

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帝都曼荼羅

おとうさんが、これでなにかあまいものでもかいなさいとゆって、6ぴゃくえんくれたので、どんきで、てんがをかいました。あながあいていて、ゆびをいれたらぬるっとしたので、うわーきもいとゆって、なげたら、とおりすがりのやくざのこゆびに、すぽっとはまりました。やくざは、ぼうず、おれのこゆびがないのをきのどくにおもってくれたんだな。ありがとうよ。とゆって、ひゃくまんえんくれました。また、どんきにいって、てんがを1666こ、かいました。そとにでたら、さっきのやくざが、ぴすとるでうたれてしんでました。いやだなとおもいました。とうひょうびは、あさってです。わたなべでんきにごしじを、どうかよろしくおねがいいたします。

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河内のオッサンの唄

土地の権利書を賭けたチンチロリンでヤクザに負けてしまったので、長屋のみんなに何て言って謝ればいいんや…。「謝ってもろてもしゃあないわい!取られたもんは取り返す、それが河内の漢の心意気じゃ!」そう叫んで、巻いたサラシに出刃包丁をぶっさし、巨大ハンマーをかついで地下足袋を履き、ヤクザの事務所へ向かった安倍総理を、昭恵夫人は泣き崩れながら見送った。あのひと、死ぬ気や…。などという世の中にするわけには行かないので、みなさん投票に行きましょう!行かないと、こうなります!

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