渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

モリのアサガオ

実写版ムーミン出演依頼を受け、一も二もなく快諾したのだが、かっこいいスナフキンの役とばかり思っていたら、ニョロニョロの中の一匹と知り、もうアタマ来ちゃった!撮影ばっくれてやる!て思ったけど、共演者の広瀬すずちゃんにも会いたいし、当日になっ…

レッツビギンやで

おれくらい世間の狭い世捨て人のような人間でも、半世紀も生きていればマルチの勧誘をされた経験はあるわけで、大学でよく皆の陰口を叩き合った親友のバルミさんが主婦となり、子育てが一段落した時期に突然コンタクトをとってきて「SF研のネットワーク」…

浅草六区官能絵巻

小学校の低学年くらいまで、東京に行けば道をコント55号が歩いており、おれを見つけた欽ちゃんの方からやあやあと声をかけてくれるものと思い込んでいたので、大人になって芸人を目指して上京し、浅草の劇場で初めて大将にお目にかかった時も、ついその延長…

ゾンビブームに物申す!

適当に何とかオブ・ザ・デッド言うとけば、アホがヤバいヤバい言うて喜びよるんちゃうの?とのアドバイスを真に受けて、ゾンビに噛まれたうんこがゾンビ化して街のトイレを襲ってうんこが次々ゾンビ化していくネタをルミネにかけたら、支配人に出て行け言わ…

とりあえずお疲れ!

黒人選手オズマを厳しく鍛え抜き、人種の壁を超えた師弟関係を築き上げ、本物の父子をも超えた信頼関係で結ばれていた星一徹も、とうとう最後までオズマの握った寿司だけは、口にすることが出来なかったという。事ほど左様に、無くなったようでいて実は未だ…

真説ホーリーランド

ケンカ最強と謳われた渡辺電機(株)さんが、ついに負けたとの情報はマンガ界を震撼させた。一夜にして勢力図が塗り替えられたことを誰もが知り、にわかに腕自慢のマンガ家たちがざわつき始めた。いったい、誰が倒したのか。その問いに、集中治療室で眠る渡辺…

浜ちゃん大好き

ヤスデの大群が発生して鉄道を横断して、それを踏み潰して大量の脂が発生、車輪が滑って汽車が坂を登れなくなる逸話がありますが、ヤスデでそんな騒ぎになるなら、オタクの脂ぎって毛穴の開いた鼻ならどうでしょう?という企画で、今日はこちら八ヶ岳高原鉄…

亡霊酒場

ゴールデン街の地上げの仕事で、糞尿入りのポリバケツを積んだリヤカーを引いて、青梅街道を東へ。だが、途上の女子美術大学付属高や光塩女子学院高の汲み取り便所で糞尿を分けてもらった情報が知れ渡っていたらしく、近隣の変態がリヤカーに群がってきて、…

こぶとりじいさん

二言目にはワロスワロス申しておりましたら、殿から暇を出されてしまいました。乞食に身を落とし、いまではかように落ちぶれて、死体の髪を抜いて街で売って生計を立てておるのでございます。何卒、何卒お慈悲を。と、地べたに這いつくばって許しを請う渡辺…

ゆうもあ倶楽部

あのまま歳を重ねていれば、チビ、ハゲ、デブ、アホと笑いの四拍子が揃ったであろうに、ハゲを治し、マッチョになり、知性をアピールする今の水道橋博士に、笑いの神が宿るワケもないのだ。見習えよ渡辺電機(株)さんを!と、白鵬関直々に名指しされてはもう…

グリーン・レクイエム

廃墟になっている田無のボーリング場で、夜中にボーリングの音がするという怪談があった。その話を大学の合宿の夜に教えてくれた上原くんは190cm近い長身の好青年で、卒業後、書籍取次の日販に就職した。30歳になる前に、田無植物園の巨大な食虫植物オナホジ…

筋肉はゴリラ!

カネゴンの繭は、人が入ったところで素早く穴を閉じて、そのまま圧力釜に入れて蒸すと美味しいらしいです。どうせなら汚れを知らない子供や乙女…と言いたいところですが、薄汚れて程よく加齢臭を加えた中年男性が、一番美味しいらしいです。というわけで、早…

キープイットリアルゥ〜

淡路町の印刷所に入稿して、神保町までブラブラ散歩。気の向くままに古書を数冊買い求め、そのまま靖国通りを下って、待ち合わせの靖国神社へ。時間きっかりに着いたら、すでに白鵬は鳥居の下で準備万端、ブレイクダンス用のダンボールとラジカセを抱えて上…

感動創造プロデューサー

近所の100円ローソンから出たら小雨がパラついていて、この程度ならいいかと小走りで駈け出したが、横断歩道で待っている間にドンドン本降りになってきて、信号が青になった頃には土砂降りになってしまった。もう後に引けないので全力疾走したが、雨の水勢で…

グリーン姐さん

魔法少女のバイトでクタクタになってアパートに帰り、着替えもそこそこに缶チューハイを開け、スーパーの半額シールの貼られたハンバーグ弁当をむさぼり食いながら、ボンヤリとバラエティ番組を眺める。五十を過ぎてまだこんな暮らしをしていようとは、若い…

寝起きドッキリ'74

トッドラングレンに「革命ごっこなんかに首を突っ込まずに音楽を作るべきだ」と批判され、激昂したジョンレノンが「ビートルズのファンだったのにおれにシカトされたのを根に持ってるんだろ?」と幼稚な反論をした70年代半ば。ポールという触媒を失ってみる…

マスクド・スーパースター

正月に行ったバリで、現地の民芸品のお面をかぶってみたら二度と取れなくなってしまったので、パスポートの写真を仮面をかぶったものに撮り直そうと都庁に行ったが、押し問答の挙句、パスポートを没収されそうになった。事情を説明して許してもらったが、や…

地獄の黙示録

人妻もののAVは良いねという話をしていたら、おめぇの母親も人妻だろうがと絡まれたので、じっと相手の目を見ながら、いや、おれの母親は人妻だったことは一度も無いんだよ、と悲しそうに笑って見せたら、相手は心臓を射抜かれたような顔をして、そのまま特…

もうかりまっか

あかんあかん!これ以上まけたら、あしたのメシが食えまへん。ほな勉強さしてもらいまっさ、これでどないだす。よっしゃ決めた!清水の舞台から飛び降りたつもりやで!時は平成の初めの頃。交渉ベタな渡辺電機(株)さんは出版社にまんまと騙され、まんがを載…

ドリフター

監獄島のうどん工場の重労働に耐えかねて逃げ出したのは38歳の頃だが、瀬戸内海を泳いで渡るような無茶、よくやったものだと思う。あのまま死国で奴隷を続けるくらいなら溺死した方がマシだと思い詰め、夜の海に飛び込んだのだ。あれから25年、今日は、漫画…

政府犯罪盗聴有害電波

さて、右側のサムネイルからも分かる通り、ebook Japanさんで新たに「(株)」全4巻と「マリマリゾンビ」の電子書籍が公開になっています。例によって、まもなく提携各社に配信されるものと思われます。いいかてめぇら万引きしやがったら承知しねえぞ!突如ケ…

夢の殺人者

石森プロにいた頃、ソファで爆睡している通称「キャプテン」を起こそうと、耳元で「殺してやる」と囁いたら、瞼をピクピクッと痙攣させ、目覚めた。そのまま放っといて作業に戻ったら、数分後に放心した顔でやって来て「殺してやるって言ったの渡辺さんです…

かたやきそばみたいやな

ものごとを批判する際に、単に強調する程度の軽い気持ちで「どう考えても」と書いてしまいがちだが、「どう考えても」それしか思いつかないというのは、言い換えれば「おではばかなので」と白状しているようなものである。言い方は違うがロケンローな人たち…

無頼

スロで生計を立てるようになってから顔つきが変わってしまったと言われてショック。もうサンバイザーとトンボメガネにオーバーオールは似合わないそうなので、さっそく床屋でギッチギチのアイパーをあて、歌舞伎町のテーラーで赤いサソリ柄のネクタイに黒の…

エクスペリメンタル・ジェットセット

直腸近辺の神経が悲鳴を上げて緊急事態を告げる中、全力疾走で飛び込んだルミネのトイレの個室はふさがっており、中からはクスクス笑い声と甘い吐息、衣擦れの音が聞こえてきた。一刻の猶予もない故、ノックもせずに扉をぶち破り、便器に腰掛けて抱っこの姿…

超越銀行

行きつけのATMで、キャッシュカードを忘れたので、サイフに入れたままになっていた編集者の名刺を突っ込んでカード代わりにしようと思ったら、案の定反応しなかったので、カッとなって蹴ったりこじ開けようとしたりした。非常ベルがけたたましく鳴り響いたの…

釈迦はいい人だったから

中国のイビツな都市化など笑えません、日本でも昭和の頃には山を切り拓いた幹線道路では、失われた緑をカバーするため、山肌を覆う原色ミドリ色のコンクリート壁が、当たり前のように見られたものです。そう言って、静かに聴衆を見渡した渡辺電機(株)さんの…

黒い花びら

子供の頃たまたま目にした週刊誌に載っていた歌手・水原弘の絶筆メモが「ウンチでた」だったのは強烈な記憶だが、遺族の許可なしに公開したのだとしたらヒドい話で、今なら批判殺到まちがいなく、編集長は市民によるリンチで惨殺されていることだろう。さて…

土方歳三最期の地

ウニやカニを思う存分むさぼり食いたい一心で乗り込んだ函館だったが、北海道新幹線の開通以来、駅前の様相は一変していた。あれほど栄えた海鮮丼の店はすべて姿を消し、かつて朝市の賑わった場所にはアニメイトやとらのあなが入る巨大ショッピングビルが建…

濹東綺譚

約束の時間になっても持ち込みの奴が現れなかったので、ホワイトボードの行き先に「手塚先生打ち合わせ→直帰」と書いて、早めに編集部を出た。外は穢多・非人の暴動で火の海だった。クワや鋤を持って襲ってくる薄汚い非人どもをサーベルで突き殺しながら、護…