渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

平成大相撲名勝負

必殺!五輪砕きぃーー!絶叫して横綱の頭をグイと下に押しつけ、前から羽交い締めにする要領で、自分の腹の下に横綱の頭部を押し込め、バンザイの体制で動けなくしてやろうと、しばらくモソモソやっていた渡辺電機(株)さんだが、ビクとも動かない横綱の巨体にしがみついたまま、荒い息をつきながら泣き出してしまった。困惑して行司と顔を見合わせた横綱は肩をすくめて苦笑すると、渡辺電機(株)さんのそばにしゃがみ込んで、ほらあ頑張ってお相撲取ろ?と、背中をさすって励ました。エェンエェンと大げさに泣いていた渡辺電機(株)さんは涙でグシャグシャのままニヤリと笑い、かかったなぁーと絶叫、いつのまにかカチカチに尖った小さな陰茎を、横綱の口にねじ込んだ。あっま。横綱はペッと陰茎を吐き出し、電機さんチンポ甘めぇよ!と、顔をしかめた。おい、今すぐ休場して、医者行った方がいいんじゃねえのか。渡辺電機(株)さんは陰茎を廻しの下にしまいながら、もう手遅れなんだ。重度の糖尿で、たぶん今場所で、おれは引退だ。そう言って、寂しそうに微笑んだ。さあやろうぜ、横綱。おれの最後の結びの一番、本気出してくれよ!渡辺電機(株)さんの死を覚悟した渾身の突っ張りを胸に受けながら、横綱は泣いた。泣きながら、万感の思いを込めた本気の突きを、渡辺電機(株)さんの薄くアバラの浮いた胸板にブチ込んだ。な、何するんですか!桟敷席の中ほどまで吹っ飛ばされた渡辺電機(株)さんは血相を変え、警察を呼んだ。神聖な土俵上での暴力行為の罪は重く、おそらく横綱がシャバの空気を吸うことは、二度とあるまい。渡辺電機(株)さんは糖尿病の治療に専念するため引退。人知れず亡くなるまでの150年を、サーフィンやホスト遊びなどに打ち込みひっそりと暮らしたという。

Tyrannosaurus Hives

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