渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

てろてろ

もっとゲリラ風に生きてみないか。そう言って、ひょうひょうと時代を駆け抜けた怪人・野坂昭如。まさに時代と寝た男と呼ぶにふさわしい戦後メディアの寵児が、実は周到なプロデュースの元に演出された操り人形だったことは、あまり知られていない。あの黒メガネの人物は実はメディアに登場して「野坂昭如」を演じる役割のタレントに過ぎず、小説やエッセイは何人もの執筆チームによる共同作業、TVやラジオでの発言や一見ハプニングに見えた失言や乱行の数々も、全て事前に周到なリハーサルを行っての演技だったのである。そして、よく見ればわかるはずだ。時代によって、その顔は少しずつ、違っていることを。初代野坂昭如が空襲で亡くなったのを皮切りに、その演者は、疾病や産休、事故死、さらには実家の跡継ぎのための廃業などの理由で、何度か交代しているのだ。まさに「子猫物語」のチャトランのように…。そのような形態なれば、今でも齢90になんなんとする長寿作家の設定で継続することも可能だったが、もはや時代も変った。プロダクションは現在も存続し、当時のスタッフが残って同じように活動を続けているが、現在は黒メガネの焼跡闇市派小説家という設定ではなく、渡辺電機(株)と名乗る売れない漫画家という設定で、微妙につまらないマンガや身の程知らずの失言を、全て周到に計算した上で、世に送り出し続けているという。

いくらカラオケ口パクとはいえ、ゲンコツでエアドラムやってる奴はなんなんだよ。NDW期のドイツのティーンエイジポップ、こんなのばっかりか。ハマりそう…。

Ich will Spass

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