渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

平和のポンチャック・ディスコ

旧制高校に通っていたころの渡辺電機(株)さんは、肌身離さず岩波文庫のギョーデル「疫魔交響曲」を持ち歩き、インテリを気取っていた。しばしば級友の前で中の一節をそらんじて見せては悦に入っていたが、戦争が始まって敵性文学として海外の作品が禁じられると風当たりが強くなり、ある日の午後に教室にやって来た憲兵に連れて行かれ、二度と学校には戻ってこなかった。誰もが、苛烈な拷問の末に人知れず死んでしまったのだろうと諦めていたが、終戦から9年目の大晦日の紅白歌合戦のステージに突然現れた渡辺電機(株)さんを見て、人々は我が目を疑うことになる。渡辺電機(株)さんはカシオトーンを弾く盲目の韓国人と組み、フリッパーズ・ギターと名乗っていた。

ドツボ節、初期の歌詞は「北新地」でなく「先斗町」だったんですね。

憂歌団

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