渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

燃える傾斜

おやつにしましょうとレンジで加熱していたさつまいもが真っ黒に炭化して部屋中が白煙で何も見えなくなってしまったので、おなかぺっこぺこだおぅ!などと絶叫して激しく燃える部屋から飛び出してきた渡辺電機(株)さんに、消防隊のホースから激しい水流が直撃。室内に跳ね返された渡辺電機(株)さんは断末魔の絶叫を残し、二度と発見されなかった。その夜遅く、焼け跡の前に乗り付けた軽トラから降りてきた数人の男たちが何やら作業を行い、夜が明ける頃、元通りになった部屋から走り去った。ほどなくドアが開き、寝ぼけまなこの渡辺電機(株)さんが、可燃ゴミの袋を手にヨロヨロと現れた。やや彫りの深い顔立ちと青い目を除けば、以前と何一つ変わる処はなかったという。