稽古場の隅に丸まっていた毛の塊を、なんじゃこりゃとつま先で触れてみて、横綱はヒヤッと悲鳴をあげた。どうせ高安の体毛が抜けて毛玉になってのだろうと思ったそれは、長い毛に覆われた柔らかく暖かい、湿った生き物だった。なんだ、生きてんじゃん!高安…
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