血塗られた赤ん坊伝説

選挙が近づくたびに、自分の住む選挙区の各候補者事務所に「投票を促すための金品の受け取りはいっさい辞退申し上げ候、但し金額によっては相談の余地あり」との連絡を入れ、さあ忙しくなるぞと連絡を待ち、投票日が近づくにつれソワソワ落ち着きをなくし始め、選挙戦最終日の夕刻には各陣営に確認の電話を入れては、またあんたかと嘲笑され怒鳴りつけられる、そんなことを繰り返しているうちにすっかり歳をとってしまった渡辺電機(株)さんだったが、この国を良くしたいとの思いだけは、終生変わらず持ち続けた。晩年は住む家もなく、最期は神田川にかかる薄汚れた橋の下で「おっぱい」と呟いて、人知れず亡くなった。

なんだかんだ言って、やっぱりオタクがガチの本気を出すと逆に売れないのかなと…。全くスキのない極上ポップス弁当箱、息苦しいくらいの充実感が、却ってアダなのでしょうか。

Catnip Dynamite