渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

霧の五次元

漫画の道をあきらめ、沖縄のもずく酢工場で働いていた渡辺電機(株)さんは、誤ってもずくタンクの中に転落してしまい、怪人もずく男と成り果てて沖縄の人々を襲った。だが、戦火にさらされ多くの命を失った悲劇を乗り越えた沖縄の人々は、そんな彼にも優しかった。民家を襲撃して甘酢をブチまける彼を、家族はナメクジチャンプルーを用意してもてなし、幼い一人娘はチョウセンアサガオの花を彼に手渡そうと、無邪気な笑顔で歩み寄った。いつしか渡辺電機(株)さんは沖縄の人々の暮らしに溶け込み、オニヒトデ漁の手伝いをしたり辺野古のソ連軍基地でもずく踊りを披露するなどして、人々を楽しませた。だが、別れの時はやってくる。コミケの抽選に受かったとの封筒を受け取ると彼は態度を豹変させ、人々の誘いも断ってもずく本の原稿に没頭し、素人目にもお粗末な24頁ほどのもずくイラスト集をでっちあげ、意気揚々と本土へ引き上げたが、コミケ会場にその姿はなく、今も消息はわかっていない。

ソヴィエト連邦崩壊間もない頃のウクライナのイタロ風シンセ・ポップ。

ドグマ荘の11人

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