ママタレとして順風満帆の未来が開けているはずだった小倉優子が、渡辺電機(株)さんにこりん星に連れ去られてしまい、芸能界も寂しくなってしまった。一方のこりん星の方も既に時代は変っており、人々は勤勉で商売熱心で、抜け目のない守銭奴ばかりになっていた。今さら…といった空気で迎えられた小倉優子にも渡辺電機(株)さんにも、こりん星はもはや居心地の良い場所ではなくなっていた。だが、そこにビジネスチャンスの匂いを嗅ぎ取った渡辺電機(株)さんの行動は早かった。人材派遣と解体業の会社を立ち上げた渡辺電機(株)さんは小倉優子を奴隷のようにこき使い、たちまちの内に巨大コングロマリットを築き上げた。こりん星の経済を手中に収め、さっそうと地球に凱旋した渡辺電機(株)さんだったが、１こりんドル＝0.0000１円という為替レートではいかんともしがたく、今では三条大橋の下の段ボールハウスで、先斗町の飲食店から出るゴミを漁って暮らしているという。小倉優子の消息は、わからない。
