永田町風雲録

良い塩梅に酒がまわり、上機嫌になった竹下登が口ずさむ替え歌「♫十年経ったら竹下さん」に、列席の支持者たちも楽しい気持ちで耳を傾けた。そこへ空間の裂け目から突如現れた、一糸まとわぬ全身を黄緑色とショッキングピンクの渦巻き模様でペイントし、スキンヘッドにかぶった黄金のシャンプーハットから極彩色のコンペイトウを溢れさせ舞い踊る、渡辺電機(株)さん。この世界の支配者、竹下登皇帝閣下ですね。十年後の世界よりお迎えに上がりました！自分より2オクターブは高いと思われるアニメ声で絶叫する渡辺電機(株)さんに、竹下はやおら立ち上がると、ズボンのチャックを下ろし、年輪を重ねて相応の風情を醸し出す陰茎を取り出した。十年後も、ぼくのちんちんは使い物になるかね？閣下、大丈夫です！未来の医学の力で、閣下のちんちんは灼熱の摩天楼です！じゃあ、行くとするかな。ニコニコしながら渡辺電機(株)さんに手を取られ、竹下は光に包まれて空間の裂け目に消えた。あれから二十余年、竹下も渡辺電機(株)さんも、どこへ行ってしまったのか…。

Reggae Anthology - Joe Gibbs: Scorchers From The Early Years (1967-73)