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渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

男の隠れ家

20世紀が終わる頃の業界話。アルパカの踊り食いを食わせてくれる店があるというので、ワザワザ赤坂のTBSからタクシーを飛ばして淳さんを案内したのだが、いかにも隠れ家風の店内に一歩踏み入れるなり、くっせえ!これ食いもん屋の匂いじゃねえだろ!やだよおれー!淳さんの大声が店内に響き渡り、店中の客の視線が集中する。ねえあれロンブーの…。囁き合う若いOLに舌打ちし、見てんじゃねーよと毒づき唾を吐く淳さんを、まあまあと宥めすかし、予約しておいた奥の間へ、背中を押して案内する。なんだよここ一番くっせーじゃん!振り向く淳さんを構わず押し込み、素早くドアを閉めて鍵をかける。中には、血に飢えた凶暴なアルパカが、牙をむいて待っているのだ。もし食われるのが淳さんの方でも、おれは仕方ないと思っていた。どのみち、今のままの淳さんでは、21世紀の芸能界で生き抜くことは、とても不可能だ。淳さん、"男"見せて下さいよ…。祈る気持ちで見つめていたドアが内側からブチ破られ、血まみれでアルパカの生首をくわえた淳さんが、仁王立ちしていた。その股間からしたたる、おびただしい鮮血。生首の凶暴な口元には、食いちぎった陰茎が、袋と一緒にぶら下がっていた。男のシンボルと引き替えにサヴァイヴした淳さん。21世紀の芸能界、間違いなくアンタのものです。その時です、一生この人に付いて行こうって決めたのは…。

超虚言力: うそをついて勝ち組の人生を手に入れる

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