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渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

暴力教室

校則で禁じられていないからとうそぶいてユンボに乗って高校に通っていたが、ある朝、校門前で天狗の面で顔を隠した男達に取り囲まれた。面をかぶっていても全員野球のユニフォームを着て金属バットを持ち、ごていねいに胸に学校名まで書かれているので、バレバレなのである。野球部の奴らに恨まれる筋合いは無いはずだが、おおかた表立って手を出せない校長の差し金であろう。一斉に襲い掛かってきた天狗たちを、おれは神業と言われるアームさばきで次々と払いのけ、辺り一面、人型の血溜まりが点々と広がった。最後に残ったひときわ大柄な天狗に、声をかける。おまえエースの藤田だろ?立教に推薦決まったそうじゃねえか。こんなとこで、せっかくの才能をすりつぶすんじゃねえよ。金属バットを取り落とすカランという音を背に、おれはユンボを運転し、校舎を破壊しながら教室へ向かった。出入り口のサッシをぶち破って教室に入り、最後列の自席に着くと、ちょうど担任の勉ちゃんが入ってくるところだった。ギリ間に合った!「今日は、転校生を紹介します」声に誘われて、背を屈めてのっそりと入ってきた、天狗の面を着けた大男が、まっすぐにおれの方に向かってくる。鬢付油の香りを嗅ぐまでもなく、おれを殺しに来た横綱白鵬であることは、すぐに分かった。

QUE SERA SERA

QUE SERA SERA