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渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

海岸物語

体長2mほどの巨大エビが水揚げされたというので、おれも久々に里へ降りてみた。子どもたちに石を投げられたり、犬に吠えられたり、子供の頃あんなに可愛がってくれた乾海苔はがしの婆までが、おれを見忘れたか腐ったイワシの腸を投げつけて罵ってきた。砂浜の人だかりは畦道からも遠目によく見え、巨大エビもそこに横たわって木の枝で突かれたり小便を浴びせられたりして、弱々しくもがいている。と、数人の悲鳴が上がるとともに、人垣の上からポンポンと人間の生首がふたつ、みっつと宙に舞い、間欠泉のような血しぶきが高々と噴き上がった。弱ったかに見えた巨大エビは今や巨大なハサミを振り回して人々の首をはね、恐ろしい尻尾の跳躍力で自在に跳び回り、逃げ惑う村人を一人ずつ確実に襲っては、その命を奪って行った。おれが浜まで降りていくと、もう砂浜も海面も、辺り一面が血潮で真っ赤に染まり、巨大エビが無数の脚をせわしく動かしながら、死体の腹を食い破って臓物をむさぼり食っている。おうい、横綱。白鵬関ぃ。おれの呼びかけに巨大エビは触覚を跳ね上げて反応し、死体を投げ捨てた。なんだ、電機さんじゃん。雪男かと思ったよ。ひでえな、エビに言われたかねえよ。笑いあって数百年ぶりの再会を喜び合ったおれたちは、乾海苔婆の死体から奪ったキーでプリウスに乗り込み、祝杯を上げるため街へ向かった。

セクスミス氏は今日も悲しそうだな。

ローラ対パワーマン、マネーゴーラウンド組-第1回戦+3

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