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渡辺電機(株)

マンガ家・渡辺電機(株)さんの公式ブログです

ゼッケン666

半世紀前の東京オリンピックで、1万m走で何周も周回遅れになりながらも完走して、大喝采を浴びたスリランカのカルナナンダ選手の上を行って、世界のヒーローだぜ!今なら芸能界デビューくらいは!と考えたマラソン代表の渡辺電機(株)さんは、スタートから肉眼ではわからないほどの超低速で、観客席に広がるどよめきも構わず、ゆっくりゆっくりと歩を進めた。一昼夜経っても数歩しか動いておらず、オリンピックの会期もとうに終わり、閉会式の間もコース上でジワジワと進み続け、時は流れて2040年。すでに東京はこの国の首都ではなく、大地震と富士山噴火への不安から住む人もなく、かつてゴール地点のあった千駄ヶ谷も、見渡す限り無人の原野と化していた。2m近くの高さまで生い茂るススキの合間にちらちらと見える、蓬髪全裸の老人。生きているのか死んでいるのか、蜘蛛の巣をまとい、全身鳥の糞にまみれ、微動だにしないかと思われたその肉体は、ゆっくりゆっくりと、新国立競技場跡地のガレキの山へ、歩を進めていた。

 ドラウさんの本が出てたのか。ドイツ語はハードルが高すぎるな。ちなみに、バックでランラン唄っているのは、「うる星やつら」の主題歌でおなじみ小林泉美さんです。

Aerger mit der Unsterblichkeit

Aerger mit der Unsterblichkeit