警察の交通課に用があって怒鳴り込んだのだが、担当の刑事はとにかく腰が低く対応も親切で、おれはすっかり恐縮して平身低頭、手の甲にキスしようとしてちょっとした騒ぎになってしまった。警察も変わった。こんな爽やかな青年刑事がバイク事故の現場などで、サングラスの勘違いロック男に「ケーサツ」呼ばわりで罵倒されても、おそらくニコニコ低姿勢で辛抱強く話を聞き、丁重に署までご同行いただいて、地下室で苛烈な拷問を加えるのだ。だまされねえぞコラァ!(何かを蹴る音)ちょ、なにすんねんわれ。おふ。ぐ(苦悶の声、だんだん小さく)