若い頃の狂騒を振り返るにあたって、今ひとつ騒ぎにのめり込めず少し距離をおいていた私…と、実は大半の当事者が自分のことをそのように認識してると思うんですよね。どっちかというと平凡な青春回顧録だし、文中に出て来る音楽や本の話も余りにも直球のベタな趣味で閉口しました。
あとがきを読んでて思うのだが、同じ世代が同じメディアを共有していたという幻想は、「都市生活者」を自負する地方出身者が陥りやすいワナではないか。気安く「ぼくら」なんてくくっちゃう輩な。だいたい80年代ったらYMOじゃねえだろ?バースだろバース!とか。あだち充だ!いやLAメタルだ!宗兄弟だ!とか。
でもこの本、間近で見た山崎春美の描写はかなりおもしろいです。
その山崎氏、オレは7年前にSparksのイベントを手伝った時に(やめときゃよかったと思ってますが…)チラッとだけお会いしましたが、既になんかええかんじに普通のおっさんでした。
- 作者: 香山リカ
- 出版社/メーカー: バジリコ
- 発売日: 2008/02/28
- メディア: 単行本
- 購入: 5人 クリック: 105回
- この商品を含むブログ (36件) を見る